石油セクター株 第二四半期決算を徹底比較します。
石油株は景気敏感株で安定感に欠けますが、高配当銘柄が多いです。
最後に現時点でどの株がおすすめなのかも考察しますので、ぜひ最後までご覧ください。
出光興産
経営の原点 人間尊重
企業理念 真に働く
社会の課題に貢献できる活動をする。
燃料の売上は約7割
化学薬品 プラスチックの販売、生産
高機能材 アスファルト、リチウムイオン電池、有機EL
資源開発 石油、天然ガスの生産、販売
電力再生可能エネルギー 電力の販売、生産
海外進出もしているグローバル企業
企業情報
スタンド数 6182店
総資産 5兆3998億
時価総額 9040億
発行株数 2億9786万4718株
利益剰余金 8932億
有利子負債 3兆6771億
自己資本比率 31.4%
営業CF ▲1495億
現金 848億
格付け
JCR A+(安定的)
R&I A(安定的)
指標判断
PER 2.8倍
PBR 0.53倍
ROE 19.2%
ROA 6%
信用倍率 16.42倍
代表株主
マスター 3999万400株 13.43%
日章興産株式会社 2711万9900株 9.11%
Aramco 2311万5800株 7.76%
出光美術館 2039万2400株 6.85%
業績情報
第二四半期 業績情報
2021年度Q1‐Q2 | 2022年度Q1‐Q2 | 前年増減 | |
売上 | 1919億 | 3743億 | +1824億 |
経常利益 | 1971億 | 3812億 | +1842億 |
当期純利益 | 1427億 | 2808億 | +1381億 |
売上は、原油価格上昇及び円安進行に伴う 在庫影響や石炭市況高騰による石炭事業の増益 にけん引され1,824億円の増益
在庫影響を除くセグメント利益は、石炭事業収支および燃料油の輸出マージン が改善した一方、自家燃コスト負担の増加等で増益幅が一部相殺された
コロナ禍の行動制限緩和により、主燃料、ジェットとも需要は回復
セグメント別営業利益
2021年度Q1から2 | 2022年度Q1から2 | 増減 | |
燃料油 | 1557億 | 2693億 | +1136億 |
基礎化学品 | 109億 | 142億 | +32億 |
高機能材 | 102億 | 86億 | ▲16億 |
資源 | 215億 | 1001億 | +786億 |
合計 | 1919億 | 3743億 | +1824億 |
燃料油
主燃料販売数量は、コロナ禍の行動制限緩和等により前年を上回った 。
国内製品マージンは前年比で改善したが、自家燃コスト増加、連産品マージン悪化で相殺
シンガポール製品マージンの拡大による輸出採算の改善が寄与し、全体では増益を確保
資源
石炭市況高騰により増益
生産数量は悪天候や鉱山規模縮小で減少
2023年通期予想
2021年 | 2022年 | 2023年 予想 | |
売上 | 4兆5566億 | 6兆6867億 | 9兆1700億 |
営業利益 | 1400億 | 4344億 | 4250億 |
経常利益 | 1083億 | 4592億 | 4500億 |
当期純利益 | 349億 | 2794億 | 3250億 |
2023年当期純利益を2,800億から3250億に上方修正
今期も円安や石炭事業が好調で前年より増益予想です。
配当情報
2020年度 | 2021年度 | 2022年度(予想) | |
株価 | 2800円 | 3050円 | 3015円 |
配当 | 120円 | 170円 | 120円 |
利回り | 4.2% | 5.5% | 3.9% |
2021年度は記念配当があり、一時的に配当金が増額しています。
120円前後の配当金です。
1株あたり120円を配当
EPS 1093円
目標 配当性向 50%
現在 配当性向 10%
貸借対照表
資産
2022年3月 | 2022年9月 | 増減額 | |
現金 | 1403億 | 873億 | ▲530億 |
売掛金 | 2兆2278億 | 3兆602億 | +8324億 |
流動資産合計 | 2兆3681億 | 3兆1475億 | +7794億 |
固定資産 | 2兆2331億 | 2兆2513億 | +183億 |
総資産 | 4兆6012億 | 5兆3988億 | +7976億 |
資産の部 資産合計は、原油価格の上昇及び円安影響などによる売上債権及び棚卸資産の増加などにより、5兆3,988億 円(前期末比+7,976億円)となりました。
負債
2022年3月 | 2022年9月 | 増減額 | |
流動負債 | 2兆613億 | 2兆5452億 | +4839億 |
固定負債 | 1兆1034億 | 1兆1319億 | +285億 |
負債合計 | 3兆1647億 | 3兆6771億 | +5124億 |
利益剰余金 | 6453億 | 8932億 | +2479億 |
純資産 | 1兆4365億 | 1兆7217億 | +2852億 |
負債合計 | 4兆6012億 | 5兆3988億 | +7976億 |
負債の部
負債合計は、短期借入金の増加、原油価格の上昇及び円安影響などによる仕入債務の増加及び未払法人税等の 増加などにより、3兆6,771億円(前期末比+5,124億円)となりました。
純資産の部
純資産合計は、配当金の支払い328億円がありましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益2,808億円の計上 などにより、1兆7,217億円(前期末比+2,852億円)となりました。
ネットD/レシオ 0.93
自己資本比率 31.4%
キャッシュフロー
営業CF ▲1495億
原油の輸入価格上昇及び円安影響に伴う運転資本の増加などの資金減少要因が、税金等調整前四半期純利益や 減価償却費などの資金増加要因を上回ったことにより、1,495億円の支出となりました。
投資活動CF ▲147億
国内子会社などによる有形固定資産の売却(425億円)がある一方、製油所設備の維持更新投資などによる有 形固定資産の取得(472億円)により、147億円の支出となりました。
財務活動CF 1097億
運転資金需要に対応するための短期借入金による資金調達、コマーシャル・ペーパー及び社債発行などにより 1,097億円の収入となりました
現金 848億
保有している現金です。
エネオスホールディングス
石油元売り国内トップ 国内燃料油 50%シェア
燃料販売以外にも、金属、天然ガス、再生可能エネルギー事業をしている。
非鉄金属は鉱山開発からリサイクルまで一貫して展開。
金属事業
半導体用ターゲット 世界シェア 60%⇒PC。自動車、スマートフォン
磁性材料用ターゲット 世界シェア 60%⇒ハードディスク、PC
ターゲット材とは、金属を円盤や板状に加工した材料です
水素ステーションのガソリンスタンドがあり、今後期待されている。
理念
地球の力を、社会の力に、そして人々の暮らしの力に。
企業情報
店舗数 13,000店(国内NO1)
総資産 10兆8240億
時価総額 1兆4368億
発行株数 3億2328万2649株
利益剰余金 1兆7508億
有利子負債 7兆3520億
自己資本比率 28.3%
営業CF ▲4038億
現金 5239億
格付け
JCR AA(安定的)
R&I A+安定的)
ムーディーズ Baa2(安定的)
指標判断
PER 4.1倍
PBR 0.44倍
ROE 10.8%
ROA 3%
信用倍率 15.13倍
代表株主
マスター 5億3949万株 17.52%
カストディ 1億9858万4千株 6.45%
ステイトストリート 6792万8千株 2.2%
高知信用金庫 4432万株 1.43%
エネオス 1億5190万1700株 4.7%
業績情報
第二四半期業績情報
2021年度Q1‐Q2 | 2022年度Q1‐Q2 | 増減 | |
売上 | 4兆7314億 | 7兆3940億 | +2兆6626億 |
営業利益 | 3378億 | 3948億 | +570億 |
当期純利益 | 2114億 | 2488億 | +374億 |
当第2四半期連結累計期間
中国における経済活動抑制の影響や世界的な物価上昇を背景とした米欧の金融引き締め等を受け、世界経済の回復ペースは鈍化しています。
日本については、物価上昇による家計や企業への影響や世界経済の下振れ等下押し懸念 はあるものの、新型コロナウイルス感染のピークアウトにより経済社会活動の正常化が進む等、 緩やかに持ち直しています。
同期間における原油価格(ドバイ原油)は、期初は1バーレル当たり102ドルから始まり、期末 には90ドル、期平均では前年同期比33ドル高の102ドルとなりました。
EUのロシア産原油禁輸措 置の導入による供給不足感等を受け上昇局面が継続し、6月には119ドルまで上昇しましたが、各 国の金融引き締めによる世界的な景気後退懸念等により7月以降は下落に転じ、90ドル前後で推 移しています。
こうした状況のもと、当第2四半期連結累計期間の連結売上高は、原油価格の上昇に伴う石油 製品販売価格の上昇や円安の進行等により、前年同期比56.3%増の7兆3,940億円となりました。
営業利益は、原油価格上昇による在庫影響等により、前年同期比570億円増益の3,948億円 となりました。
(在庫影響を除いた営業利益相当額は、前年同期比520億円減益の1,166億円)
税引前四半期利益は、前年同期比695億円増益 の3,977億円となり、法人所得税費用1,234億円を差し引いた四半期利益は、前年同期比385億円増 益の2,743億円となりました。
四半期利益の内訳は、親会社の所有者に帰属する四半期利益が2,488億円、非支配持分に 帰属する四半期利益が255億円となりました。
セグメント別営業利益
2021年度Q1から2 | 2022年度Q1から2 | 増減 | |
エネルギー | 1965億 | 2292億 | +327億 |
石油・天然ガス | 388億 | 604億 | +216億 |
金属 | 787億 | 810億 | +23億 |
合計 | 2114億 | 2488億 | +374億 |
[エネルギーセグメント]
コロナウイルスの影響緩和、好調な輸出市況を受けて輸出数が増加したことにより、販売数量は9.4%増となりました。
一方、石油化学製品は、中国におけ るロックダウンの影響により、パラキシレン、ベンゼンともに市況は前年同期に比べ悪化しまし た。
エネルギーセグメントの当第2四半期連結累計期間における売上高は、 原油価格の上昇等により、前年同期比65.1%増の6兆2,606億円となりました。
営業利益は前年同期比327億円増益の2,292億円となりました。
原油価格の上昇を主因とする在庫影響によ る会計上の利益が2,782億円が含まれています。
[石油・天然ガス開発セグメント]
原油及び天然ガスの生産量については、英国事業の売却の影響等により、 前年同期に比べ減少しました。
原油及び天然ガスの販売価格は、原油市況を反映し前年同 期に比べ大幅に上昇しました。
石油・天然ガス開発セグメントの当第2四半期連結累計期間における売 上高は前年同期比2.3%増の977億円、営業利益は前年同期比216億円増益の604億円となりまし た。
[金属セグメント]
中国のゼロコロナ政策等による影響で一部製品の販売環 境の悪化があったものの、サーバー、通信インフラ等高機能IT分野での需要の増加に加えて、 為替が円安に推移したことで増益となりました。
資源事業については、チリのカセロネス銅鉱山における生産量は、前年同期に比べて増加した ものの、銅価格の下落を主因に減益となりました。
同鉱山においては、引き続き生産性の 向上とコスト削減に取り組んでいます。
製錬・リサイクル事業については、硫酸国際市況の改善や為替が円安に推移したことで増益と なりました。
こうした状況のもと、金属セグメントの当第2四半期連結累計期間における売上高は前年同期 比28.4%増の8,198億円、営業利益は前年同期比23億円増益の810億円となりました。
通期業績予想
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
売上 | 7兆6580億 | 10兆9千億 | 14兆9千億 |
営業利益 | 2541億 | 7859億 | 5600億 |
経常利益 | 2308億 | 7717憶 | 5400億 |
当期純利益 | 1139億 | 5371億 | 3300億 |
当期純利益を1700億から3300億に上方修正
利益進捗率 73%
配当情報
2020年度 | 2021年度 | 2022年度(予想) | |
株価 | 445円 | 463円 | 441円 |
配当 | 22円 | 22円 | 22円 |
利回り | 4.9% | 4.7% | 4.9% |
2020年から株価も上昇しておらず、増配も実施していません。
貸借対照表
資産
2022年3月 | 2022年9月 | |
流動資産 | 4兆3086億 | 5兆3414億 |
非流動資産 | 5兆3396億 | 5兆4713億 |
資産合計 | 9兆6482億 | 10兆8240億 |
負債
2022年3月 | 2022年9月 | |
負債 | 6兆4141億 | 7兆3520億 |
利益剰余金 | 1兆5170億 | 1兆7508億 |
資本 | 3兆2341億 | 3兆4481億 |
負債、資本合計 | 9兆6482億 | 10兆8240億 |
資産
第2四半期連結会計期間末における資産合計は、棚卸資産の増加等により、前連結会 計年度末比1兆1,758億円増加の10兆8,240億円となりました。
負債
棚卸資産の増加に伴う運転資金の増加等により、前連結会計年度末比9,378億円増加の7兆3,520億円となりました。
有利子 負債残高は、前連結会計年度末比6,164億円増加の3兆3,518億円となり、また、手元資 金を控除したネット有利子負債は7,296億円増加の2兆9,145億円となりました。
資本
配当金の支払や自己株式の取得によ る減少等があったものの、四半期利益の計上等により、前連結会計年度末比2,380億円 増加の3兆4,720億円となりました。
自己資本比率 28.3%
キャッシュフロー
21年4月~9月 | 22年4月~9月 | |
四半期利益 | 3281億 | 3976億 |
営業CF | ▲389億億 | ▲4038億 |
投資CF | ▲1643億 | ▲575億 |
財務CF | 1509億 | 3238億 |
現金 | 4123億 | 5239億 |
①営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果、資金は4,038億円減少。
これは、税引前四半期利益や減価 償却費等の資金増加要因があったものの、運転資金の増加や法人税の支払等の資金減少要因が上回ったことによるも のです。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果、資金は576億円減少。
資産売却収入等の資金増 加要因があったものの、JSR株式会社からのエラストマー事業の買収等の戦略的投資等の資金減少要因が上回った ことによるものです。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果、資金は3,239億円増加
配当金の支払や自己株 式の取得等の資金減少要因があったものの、長期借入金の増加や社債(トランジション・リンク・ボンド)の発行等 の資金増加要因が上回ったことによるものです。
【エネオスは2022年上半期おすすめ銘柄として紹介させていただきました】
こちらもぜひご覧ください。
コスモエネルギーホールディングス
2015年10月に設立されたコスモ石油などを傘下に置く持ち株会社
持ち株会社とは、グループ全体のトップのこと
グループ企業に、コスモ石油、コスモエネルギー、コスモ石油マーケティングを持つ
2017年にキグナス石油と資本提携を結ぶ
企業情報
SS数 2,695店
総資産 2兆3079億
時価総額 3154億
利益剰余金 4296億
有利子負債 1兆6356億
自己資本比率 23.5%
営業CF ▲577億
現金 679億
格付け
JCR BBB+(安定的)
指標判断
PER 2.7倍
PBR 0.56倍
ROE 22.5%
ROA 5%
信用倍率 1.73倍
代表株主
マスター 105万3千株 12.73%
シティインデックスイレブンス 781万8千株 9.43%
カストディ 439万5千株 5.3%
関西電力 184万3千株 2.24%
コスモエネルギー持ち株会 167万4千株 2.02%
シティインデックス、レノは旧村上ファンド系の投資会社で保有比率を19.81%まで増やしています。
業績情報
第二四半期業績情報
2021年度Q1‐Q2 | 2022年度Q1‐Q2 | 増減 | |
売上 | 1兆957億 | 1兆3716億 | +2759億 |
営業利益 | 934億 | 1729億 | +795億 |
経常利益 | 950億 | 1738億 | +788億 |
当期純利益 | 520億 | 949億 | +429億 |
在庫影響を除く経常利益は前年同期比209億円増益の820億円、在庫影響918億円により経常利益は 前年同期比788億円増益の1,738億円。
当期純利益は前年同期比429億、増益の949億。 経常利益、当期純利益ともに第2四半期として過去最高益を更新
在庫影響を除く経常利益は1,500億円、当期純利益は1,150億円を見込む
セグメント別営業利益
2021年度Q1から2 | 2022年度Q1から2 | 増減 | |
石油事業 | 315億 | 308億 | -7億 |
石油化学 | 90億 | 78億 | -12億 |
石油開発 | 172億 | 411億 | +239億 |
再生可能エネルギー | 5億 | ▲1億 | -6億 |
合計 | 582億 | 796億 | +214億 |
【石油事業】
四品マージンならびに海外市況が改善した一方、製油所トラブルの影響、自家燃コストおよび、 エネルギーコストの上昇などにより若干の減益 ⇒ 在庫影響除き経常利益は308億円(前年同期比▲ 7億円)
(個人向けカーリース)の強化
市場 : リース会社が手掛けられなかったニッチな個人向けカーリース市場へ参入
戦略 : SSの強み(個人のお客様との接点が多い等)を活用した顧客の囲い込み
リスク : 車両在庫・与信リスクがないため、低リスク ✓ ビジネスモデル : お客様、リース会社、当社・特約店の全てがWin-win
【石油化学事業】
MEK市況が改善した一方、オレフィン市況悪化による販売数量の減少などにより減益 ⇒ 経常利益は78億円(前年同期比▲ 12億円)
【石油開発事業】
原油価格の上昇により増益 ⇒ 経常利益は411億円(前年同期比+ 239億円)
【再生可能エネルギー事業】
風況の悪化ならびに洋上風力開発に伴う先行コストの発生により減益 ⇒ 経常利益は▲ 1億円(前年同期比▲ 6億円)
配当情報
2020年度 | 2021年度 | 2022年度(予想) | |
株価 | 2400円 | 2470円 | 3570円 |
配当 | 80円 | 100円 | 150円 |
利回り | 3.3% | 4% | 4.2% |
配当は中計財務目標の達成を見据え、前回5月公表の通り150円(中間75円、期末75円)(予定)とする
取得総額200億円を上限とする自社株買いを実施済
取得期間 2022年5月13日~2022年11月30日 ⇒ 取得期間 2022年5月27日~2022年7月6日
通期業績情報
2021 | 2022年 | 2023年 予想 | |
売上 | 2兆2332億 | 2兆4404億 | 3兆300億 |
営業利益 | 1012億 | 2353億 | 2320億 |
経常利益 | 973億 | 2330億 | 2280億 |
当期純利益 | 859億 | 1388億 | 1150億 |
一株利益 | 1025円 | 1658円 | 1344円 |
当期純利益を930億から1150億に上方修正
在庫影響を除く連結経常利益はほぼ横ばいとなる一方、円安による在庫影響の良化などにより、経常利益ならび に当期純利益は前回公表を大幅に上回る
EPS 1659円
貸借対照表
資産
2022年3月 | 2022年9月 | |
流動資産 | 8679億 | 1兆2371億 |
固定資産 | 1兆703億 | 1兆707億 |
資産合計 | 1兆9384億 | 2兆3079億 |
負債
2022年3月 | 2022年9月 | |
流動負債 | 9546億 | 1兆2253億 |
固定負債 | 3997億 | 4103億 |
負債合計 | 1兆3544億 | 1兆6356億 |
資本 | 400億 | 400億 |
利益剰余金 | 3433億 | 4296億 |
純資産合計 | 5839億 | 6722億 |
負債純資産合計 | 1兆9384億 | 2兆3079億 |
ネットD/レシオ 0.91倍
自己資本 23.5%
キャッシュフロー
21年4月~9月 | 22年4月~9月 | |
営業CF | 553億 | ▲577億 |
投資CF | ▲442億 | ▲412億 |
財務CF | 51億 | 1101億 |
現金 | 632億 | 679億 |
営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果、資金の減少は577億円(前年同期は553億円の資金の増加)となり、これは主に、税金等調整前 四半期純利益を計上したものの、棚卸資産の増加や法人税等の支払いによる支出等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果、資金の減少は412億円(前年同期は442億円の資金の減少)となり、これは主に、有形固定資産 の取得による支出等によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果、資金の増加は1,101億円(前年同期は51億円の資金の増加)となり、これは主に、短期借入金 が増加したこと等によるものであります。
石油セクター株 比較表
企業情報
コスモ | 出光 | エネオス | |
スタンド数 | 2695店 | 6182店 | 12000店 |
総資産 | 2兆3079億 | 5兆3998億 | 10兆8240億 |
純資産 | 6722億 | 1兆7217億 | 3兆4720億 |
自己資本比率 | 23.5% | 31.4% | 28.3% |
時価総額 | 3154億 | 9040億 | 1兆4368億 |
発行株式 | 8477万 | 2億9736万株 | 3億2328万株 |
利益剰余金 | 4296億 | 8932億 | 1兆7508億 |
自社株買い | 200億 | なし | 1000億 |
期間 | 2022年11月 | なし | 2022年11月 |
格付け | JCR BBB+ | JCR A+
R&I A |
JCR AA
R&I A+ ムーディーズ Baa2 |
スタンド数
エネオスが他2社を圧倒する12000店を出店しています。
総資産
総資産ではエネオスが出光の2倍近くあります。
現金、建物、土地全てを足した額
純資産 エネオスの純資産額が多いです。
総資産から負債を引いた額
自己資本比率
出光の自己資本比率が31.4%あり純資産額比率が多いです。
純資産÷総資産で表し多いほど安定
時価総額
エネオスの時価総額が1兆円を超えています。
株価×発行株数で表し、株主からの期待度を表している。
資金調達もしやすくなります。
利益剰余金
エネオスの剰余金が出光の2倍程あります。
剰余金が高いほど、企業の安定性があります。
自社株買い
エネオス1000億、コスモが200億を上限に自社株買いを行います。
出光は自社株買いを行っておらず配当金を多く出しています。
自社株買いを行うことで株価の上昇を期待できます。
格付け
エネオスが3社から評価されています。
投資適格格付け機構が、独自の安全度を表しています。
指標判断
コスモ | 出光 | エネオス | |
PER | 2.7倍 | 2.8倍 | 4.1倍 |
PBR | 0.56倍 | 0.53倍 | 0.44倍 |
ROE | 22.5% | 19.2% | 10.8% |
ROA | 5% | 6% | 3% |
信用倍率 | 1.73倍 | 16.42倍 | 15.13倍 |
PER(株価収益率)
全体的にどの銘柄も割安傾向です。
株価収益率と1呼ばれ、1倍を基準に低いほど割安です。
PBR(株価純資産倍率)
全体的にどの銘柄も割安傾向です。
株価純資産倍率と呼ばれ、会社の資産と現在の株価の比較で1倍を基準に判断します。
ROE(自己資本利益率)
コスモと出光の自己資本での稼ぐ力が高いです。
自分のお金でどれだけ利益を稼げているかを図る指標。
ROA(総資産利益率)
コスモと出光の総資産での稼ぐ力が高いです。
自分と他人のお金でどれだけ利益を稼げているかを図る指標。
信用倍率
コスモの信用倍率が低く上昇が期待できます。
信用取引における買い残高÷売り残高によって求められます。
倍率が1倍に近づくほど株価も上昇しやすくなり、1より上がれば株価が下がりやすくなります。
第二四半期業績情報
コスモ | 出光 | エネオス | |
売上 | 1兆3716億 | 4兆8140億 | 7兆3940億 |
経常利益 | 1738億 | 3540億 | 3948億 |
当期純利益 | 949億 | 2807億 | 2488億 |
第二四半期業績の当期純利益では、出光がエネオスよりも稼いでいます。
総資産ではエネオスが出光を圧倒していますが、出光がエネオスよりも効率的に稼いでいると判断します。
通期業績予想
コスモ | 出光 | エネオス | |
売上 | 3兆300億 | 9兆1700億 | 14兆9千億 |
営業利益 | 2320億 | 4250億 | 5600億 |
経常利益 | 2280億 | 4500億 | 5400億 |
当期純利益 | 1150億 | 3250億 | 3300億 |
利益進捗率 | 82% | 86% | 75% |
当期純利益
出光とエネオスが同等水準で稼ぐ予想です。
利益進捗率
どの石油株も修正後利益70%以上を既に稼いでいます。
後半の調子が良ければ増配なども十分にあります。
企業は利益から配当金を出すので、達成率が高いほど増配を期待できます。
配当情報
コスモ | 出光 | エネオス | |
株価 | 3570円 | 3015円 | 441円 |
配当 | 150円 | 120円 | 22円 |
利回り | 4.2% | 3.9% | 4.9% |
一株利益 | 1344円 | 1093円 | 109円 |
配当性向 | 11% | 10% | 20% |
株価
エネオスは比較的投資がしやすい株価です。
コスモと出光が最低30万円以上必要です。
個人投資家は資金力に乏しく、投資価格の大きい銘柄を買うとポートフォリオに占める投資比率が高くなります。
利回り
エネオスの利回りが4.9%と高配当です。
全体的に商社は利益進捗率が高く、現在の進捗率を維持できればさらなる利回りが期待できます。
一株利益
出光とコスモが1000円以上稼いでいます。
当期純利益÷発行株式で表します。
配当性向
出光とコスモの配当性向が低いです。
利益からどれだけ配当に出しているかを表す指標で高いほど、減配の可能性が高いです。
キャッシュフロー
コスモ | 出光 | エネオス | |
営業CF | ▲577億 | ▲1495億 | ▲4038億 |
投資活動CF | ▲412億 | ▲147億 | ▲575億 |
財務活動CF | 1101億 | 1097億 | 3238億 |
現金 | 679億 | 848億 | 5239億 |
営業活動CF
エネオスの収支が悪化しています。
本業による収入と支出の差額 プラスが多いほど本業が順調と判断します。
投資活動CF
エネオスの投資に使った額が大きいです。
事業活動や設備投資にどれだけ使っているかを表します。
マイナスが多いほど事業に使っている額が多く、株や債券などを売ればプラスになります。
財務CF
金融機関からの借りた額を表します。
プラスの場合は借りた額が多く、マイナスの場合は返済した額が多いとなります。
現金
エネオスのキャッシュの保有率が多いです。
プラスが多いほど資金繰りが安定しています。
投資おすすめ順位
第3位 コスモエネルギーホールディングス
指標判断では、割安傾向です。
信用倍率が低く、株価が上昇する可能性がある。
ROEが高く、純資産を使い効率よく稼いでいます。
現段階では、石油事業を主なビジネスとしているので、石油関係の情勢(原油価格や為替)をもろに受けるので注意が必要です。
第2位 出光興産
指標判断では割安傾向
ROEが高く稼ぐ力が高い
自己資本比率が高く安定している。
化学品、高機能材も扱っており、リスク分散をとっている。
第1位 エネオスホールディングス
指標判断では割安
3つの格付け会社から評価されている
石油業界では最大規模
最低購入価格も5万円以下と手が出しやすい
配当利回りも高い 4.9%
自社株買い(1000億)を実施しており、株主還元に積極的
金属事業もあり、ある程度のリスク分散ができている。
金属事業は世界シェアを取っている分野がある。
他2社と比べて利益率がよくない。
石油セクター株 投資注意点
石油関係は在庫の原油を持つので、原油価格がとても重要
仕入れから販売までタイムラグがあり、原油価格が上がれば利益、下がれば損失になります。
原油価格の乱高下が激しく、場合によっては、減益になる可能性もあります。
為替リスクも、原油価格に影響する。
原油は輸入に頼っているため、円安傾向だと減益に繋がる。
2022年上期は円安や資源価格の上昇により業績は好調でしたが、下期は減収予想
日銀の利上げで円高、原油価格も下落しています。
景気の影響を受けやすい
コロナ禍では、世界経済の停滞により、石油需要が少なく、ガソリン価格が下落しました。
脱炭素、EVの普及により、ガソリンの需要減少はさけられない。
原油の需要は今後も減少傾向が続いていく。
燃料油国内需要
2018年 168万KL
2019年 162万KL
2020年 152KL
年々減少傾向が続いています。
2050年カーボンニュートラル(CO2排出ゼロ宣言)により、脱炭素の時代になりました。
石油会社3社の比較を動画で解説してみましたので、こちらもぜひご覧ください。