個人投資家に向けて、おすすめできる石油関連株を3選紹介します。
石油株は、高配当な銘柄が多く、安定的な配当金を期待できます。
配当株投資を行う上で、ぜひ組み入れたいセクターです。
前提条件
投資価格40万円以下
個人投資家は資金力が無く、最低購入価格の大きな銘柄を買うと、投資比率が多くなりリスクが大きくなります。
40万円以下の優良銘柄を選定する事でリスクを抑えます。
配当金投資を基本に長期保有前提
企業の安定性、規模、利回り、配当金を安定的に貰える銘柄に絞ります。が評価の基準です。
第3位 コスモエネルギーホールディングス
2015年10月に設立されたコスモ石油などを傘下に置く持ち株会社
グループ企業に、コスモ石油、コスモエネルギー、コスモ石油マーケティングを持つ
アブダビ系政府ファンドが筆頭株主で、原油の安定供給につなげる戦略です。
2017年にキグナス石油と資本提携を結ぶ
企業情報
店舗数 2700店 (業界3位)
原油処理能力 40万バレル/日
総資産 1兆8489億
時価総額 2,432億
利益剰余金 2,564億
有利子負債 6,256億
自己資本比率 20% 自己資本は低い
キャッシュフロー 1674億
格付け
JCR BBB+(安定的)
配当情報
株価 2,869円
1株配当 100円
配当利回り 3.49% 標準的な利回り
一株利益(EPS)1,349円
配当性向 7% 減配リスクが少ない
指標判断
PER 2.09倍 割安
PBR 0.6倍 割安
ROE 25.1% 高い
ROA 5% 標準的
業績内容
セグメント別業績内容
2020年度実績 | 2021年度予想 | |
石油事業 | 533億 | 655億 |
石油化学 | ▲33億 | 110億 |
石油開発 | 139億 | 455億 |
再生可能エネルギー | 41億 | 35億 |
その他 | 86億 | 75億 |
合計 | 766億 | 1330億 |
業績内容
2020年 実績 | 2021年 実績 | 2022年 予定 | |
売上 | 2兆7380億 | 2兆2332億 | 2兆4600億 |
営業利益 | 138億9300万 | 1012億8900万 | 1940億 |
経常利益 | 162億8500万 | 973億7千万 | 1950億 |
当期純利益 | ▲281億5500万 | 859億1千万 | 1150億 |
一株配当 | 80円 | 80円 | 100円 |
株価 | 2,000円 | 2,500円 | 2,869円 |
ESGの取り組み
再生可能エネルギー、EVにも今後力を入れていく。
EV車のリース、販売、供給
風力発電の会社を購入し、洋上発電に力を入れていきます。
コスモエネルギーホールディングス評価
指標判断では、割安傾向です。
配当性向も低く、減配リスクが低いので、長期保有におすすめです。
ROEが高く、純資産を使い効率よく稼いでいます。
自己資本比率が低い(20%)
現段階では、石油事業を主なビジネスとしているので、石油関係の情勢(原油価格や為替)をもろに受けるので注意が必要です。
第2位 出光興産
2019年に昭和シェル石油と経営統合し業界第2位の規模です。
企業理念 真に働く
社会の課題に貢献できる活動をする。
燃料の売上は約8割
化学薬品 プラスチックの販売、生産
高機能材 アスファルト、リチウムイオン電池、有機EL
資源開発 石油、天然ガスの生産、販売
電力再生可能エネルギー 電力の販売、生産
海外進出もしているグローバル企業
企業情報
製油所 国内6箇所
出光店舗 6300店 国内2位
原油処理能力 94.5万バレル/日
エチレン生産能力 100万トン/年 国内2位
時価総額 1兆231億
総資産 4兆1739億
利益剰余金 5251億
有利子負債 1兆2472億
営業キャッシュフロー 1704億
自己資本比率 31% 標準的
格付け
JCR A+(安定的)
R&I A(安定的)
配当情報
株価 3,435円
一株利益(EPS)740円
配当利回り 3.49%
1株配当 120円
配当性向 16% 減配リスクが少ない
指標判断
PER 4.64倍 割安
PBR 0.78倍 割安
ROE 17% 高い
ROA 5% 標準的
業績内容
第3期 セグメント別営業利益
2020年3期実績 | 2021年3期実績 | |
石油 | 649億 | 737億 |
基礎化学品 | ▲10億 | 76億 |
高機能材 | 95億 | 142億 |
電力・再生可能エネルギー | ▲17億 | ▲76億 |
資源 | 45億 | 564億 |
その他 | ▲35億 | ▲102億 |
合計 | 728億 | 1,342億 |
業績内容
2020年 実績 | 2021年 実績 | 2022年 予定 | |
売上 | 6兆458億 | 4兆5566億 | 6兆5800億 |
営業利益 | ▲38億6千万 | 1400億6200万 | 3000億 |
経常利益 | ▲139億7500万 | 1083億7200万 | 3300億 |
当期純利益 | ▲229億3500万 | 349億2千万 | 2200億 |
一株配当 | 160円 | 120円 | 120円 |
株価 | 2,800円 | 2,600円 | 3,625円 |
ESGの取り組み
低炭素エネルギーの供給地点を目指す。
バイオマス、地熱、メガソーラーを使い再生可能エネルギーのさらなる拡大を目指す。
超小型EV車を通じた移動手段の提供をしていく
EVの開発、販売だけではなく、地域の課題に解決していく
リチウム電池の素材を提供する。
出光興産評価
指標判断では割安傾向
ROEが高く稼ぐ力が高い
化学品、高機能材も扱っており、リスク分散をとっている。
第1位 エネオスホールディングス
石油元売り国内トップ 国内燃料油 50%シェア
燃料販売以外にも、金属、天然ガス、再生可能エネルギー事業をしている。
非鉄金属は鉱山開発からリサイクルまで一貫して展開。
金属事業
半導体用ターゲット 世界シェア 60%⇒PC。自動車、スマートフォン
磁性材料用ターゲット 世界シェア 60%⇒ハードディスク、PC
水素ステーションのガソリンスタンドがあり、今後期待されている。
企業情報
店舗数 13,000店(国内NO1)
製油所 10箇所
原油処理能力 187万バレル/日
総資産 8兆5791億
時価総額 1兆5146億
利益剰余金 1兆2231億
有利子負債 2兆2813億
自己資本比率 29.5% 標準的な範囲
営業キャッシュフロー 6790億
格付け
JCR AA(安定的)
R&I A+安定的)
ムーディーズ Baa2(安定的)
配当情報
株価 468円
一株利益(EPS) 87円
1株配当 22円
配当利回り 4.69% 利回りが高い
配当性向 25% 減配リスクが少ない
指標判断
PER 5.38倍 割安
PBR 0.58倍 割安
ROE 11.1% 高い
ROA 3.3% 標準的
業績内容
セグメント別営業利益 エネルギー・開発事業
2020年度 実績 | 2021年度 予想 | |
石油 | 1242億 | 580億 |
石油化学製品 | ▲258億 | ▲30 |
電力 | ▲272億 | 40億 |
素材 | 112億 | 160億 |
在庫影響 | 387億 | 1600億 |
石油・天然ガス開発 | 28億 | 750億 |
合計 | 1239億 | 3100億 |
セグメント別営業利益 金属事業
2020年 実績 | 2021年 予想 | |
機能材料 | 311億 | 490億 |
資源 | 349億 | 580億 |
製錬・リサイクル | 273億 | 320億 |
事業共通費 | ▲152億 | ▲290億 |
その他 | 522億 | 500億 |
合計 | 1303億 | 1600億 |
業績内容
2020年 実績 | 2021年 実績 | 2022年 予定 | |
売上 | 10兆117億 | 7兆6580億 | 10兆3000億 |
営業利益 | ▲1130億6100万 | 2541億7500万 | 4700億 |
経常利益 | ▲1357億6400万 | 2308億9100万 | 4500億 |
当期純利益 | ▲1879億 | 1139億 | 2800億 |
一株配当 | 22円 | 22円 | 22円 |
株価 | 448円 | 457円 | 468円 |
エネオスホールディングス評価
指標判断では割安
3つの格付け会社から評価されている
最低購入価格も5万円以下と手が出しやすい
配当利回りも高い 4.69%
金属事業もあり、ある程度のリスク分散ができている。
金属事業は世界シェアを取っている分野がある。
今期は金属事業が好調だった。
他2社と比べて利益率がよくない。
脱炭素により、金属需要が今後伸びると判断し、480億を投資し工場建設を行った。
石油セクター株 投資注意点
石油関係は在庫の原油を持つので、原油価格がとても重要
仕入れから販売までタイムラグがあり、原油価格が上がれば利益、下がれば損失になります。
原油価格の乱高下が激しく、場合によっては、減益になる可能性もあります。
為替リスクも、原油価格に影響する。
原油は輸入に頼っているため、円安傾向だと減益に繋がる。
景気の影響を受けやすい
コロナ禍では、世界経済の停滞により、石油需要が少なく、ガソリン価格が下落しました。
脱炭素、EVの普及により、ガソリンの需要減少はさけられない。
原油の需要は今後も減少傾向が続いていく。
燃料油国内需要
2018年 168万KL
2019年 162万KL
2020年 152KL
年々減少傾向が続いています。
2050年カーボンニュートラル(CO2排出ゼロ宣言)により、脱炭素の時代になりました。
私が紹介した,石油銘柄3選を動画にしましたので,ぜひご覧ください。