日本の高配当株3選の第三四半期の業績を徹底比較します。
三菱HCキャピタル
ソフトバンク
コマツ
三菱HCキャピタル
時価総額 1兆5293億
PER 12.5倍
PBR 0.91倍
業績情報 第3四半期 4月から12月
1年の4分の3の業績なので、利益進捗率が75%以上あれば標準的な成績です。
22年 | 23年 | 24年 | |
売上高 | 1兆3129億 | 1兆4104億 | 1兆4250億 |
営業利益 | 816億 | 1096億 | 1016億 |
最終利益 | 757億 | 859億 | 805億 |
利益予想 | 994億 | 1162億 | 1200億 |
利益進捗率 | 70% | 75% | 67% |
純利益は前年同期比53億円減益の805億円
上期において不動産セグメントの米国案件における損失や環境エネルギーセグメントにおける減損損失などを計上。
航空セグメントが着実に業績回復を続けるとともに、ロジスティクスセグメントも期初計画に比して好調に推移したことにより、前年同期比の減益額は上期に比して減少し、2024年3月期 第3四半期の純利益は前年同期比53億円減益の805億円。
通期業績予想(純利益1,200億円)は変更なし。
ロジスティクスセグメントが期初計画に比して好調であることに加え、航空セグメントの利益計上は下期偏重で、期初計画比でも上振れの着地を見込む。さらに、不動産や環境エネルギーセグメントにおいても大口のアセット売却益の計上を見込むことから、通期業績予想は変更なし。
2024年セグメント別進捗率 (単位:億)
23年 | 24年 | |
カスタマーソリューション | 286 | 245 |
海外地域 | 269 | 155 |
環境エネルギー | 82 | 39 |
航空 | 0 | 142 |
ロジスティクス | 123 | 145 |
不動産 | 78 | 65 |
モビリティ | 33 | 23 |
合計 | 859 | 805 |
カスタマーソリューション
前年同期に計上した不動産リースに係る大口売却益の剥落
海外地域
欧米子会社における経費の増加
航空
リース料収入の増加、貸倒引当金の戻入のため増益
財務状況
21年3月 | 22年3月 | 23年3月 | 23年4月から9月 | |
1株純資産 | 901円 | 912円 | 1064円 | |
自己資本比率 | 13.4% | 12.7% | 14.3% | 14.7% |
総資産 | 6兆148億 | 10兆3288億 | 10兆7261億 | 11兆2563億 |
自己資本 | 8037億 | 1兆3097億 | 1兆5287億 | 1兆6505億 |
剰余金 | 5683億 | 6380億 | 7109億 | 7318億 |
自己資本比率、剰余金も右肩上がりで、財務も年々良くなっています。
配当情報
21年 | 22年 | 23年 | |
株価 | 570円 | 650円 | 1042円 |
配当金 | 28円 | 33円 | 37円 |
配当利回り | 4.9% | 5.7% | 3.5% |
一株利益 | 69円 | 81円 | 83円 |
配当性向 | 40% | 40% | 44% |
株価が大幅に上昇し、配当利回りも低下傾向です。
現在の配当利回りは3.5%
利益の40%程度を配当金として出しています。
予想利益どおりなら増配は厳しいです。
株主還元
株主還元は配当によって行うことを基本に、利益成長を通じて配当総額を高めていく。
2008年から毎年増配をしています。
ソフトバンク
時価総額 9兆2966億
PER 19.7倍
PBR 3.94倍
業績情報 第3四半期 4月から12月
1年の4分の3の業績なので、利益進捗率が75%以上あれば標準的な成績です。
22年 | 23年 | 24年 | |
売上高 | 5兆6906億 | 5兆9119億 | 6兆600億 |
営業利益 | 9655億 | 1兆601億 | 8400億 |
最終利益 | 4216億 | 5086億 | 4066 |
利益予想 | 5170億 | 5313億 | 4620億 |
利益進捗率 | 82% | 95% | 88% |
利益進捗率が88%に達しており、次回の通期決算では上方修正が来るかもしれません。
財務状況
21年3月 | 22年3月 | 23年3月 | 23年4月から9月 | |
1株純資産 | 327円 | 416円 | 470円 | |
自己資本比率 | 15% | 15% | 15% | 15% |
総資産 | 12兆2077億 | 13兆974億 | 14兆6821億 | 15兆3929億 |
自己資本 | 1兆5357億 | 1兆9606億 | 2兆2249億 | 2兆3123億 |
剰余金 | 1兆662億 | 1兆1313億 | 1兆3920億 | 1兆3941億 |
自己資本比率、剰余金も右肩上がりで、財務も年々良くなっています。
自己資本比率が少ないので、借金が多い印象です。
配当情報
21年 | 22年 | 23年 | |
株価 | 1480円 | 1500円 | 1938円 |
配当金 | 86円 | 86円 | 86円 |
配当利回り | 5.8% | 5.7% | 4.4% |
一株利益 | 110円 | 112円 | 98円 |
配当性向 | 78% | 76% | 87% |
現在の配当利回りは4.4%
株価の上昇に伴い配当利回りも落ちてきました。
配当性向が高いので、業績によって減配が来る可能性が高いです。
株主還元
株主還元は配当によって行うことを基本に、利益成長を通じて配当総額を高めていく。
2008年から毎年増配をしています。
コマツ
時価総額 4兆1757億
PER 11.9倍
PBR 1.43倍
業績情報 第3四半期 4月から12月
1年の4分の3の業績なので、利益進捗率が75%以上あれば標準的な成績です。
22年 | 23年 | 24年 | |
売上高 | 2兆146億 | 2兆5392億 | 2兆7949億 |
営業利益 | 2237億 | 3465億 | 4534億 |
最終利益 | 1555億 | 2319億 | 3042億 |
利益予想 | 2249億 | 3263億 | 3400億 |
利益進捗率 | 69% | 71% | 84% |
売上高は前年同期比10%増収の2兆7950億
純利益は前年同期比31%増益の3042億
利益進捗率が88%に達しており、次回の通期決算では上方修正が来るかもしれません。
2024年セグメント別進捗率 (単位:億)
23年 | 24年 | |
建設機械・車両 | 3095 | 4299 |
リテールファイナンス | 212 | 187 |
産業機械 | 156 | 57 |
合計 | 3462 | 4512 |
建設機械・車両
販売価格の改善や為替のプラス影響により増収増益
リテールファイナンス
金利上昇や為替のプラス影響により増収
北米で計上した貸倒引当金の戻し入れがなくなったため減益
産業機械
自動車産業向けの機械の販売増により増収
半導体需要の減少を受けて、メンテナンスの売上が減少したため減益
財務状況
21年3月 | 22年3月 | 23年3月 | 23年4月から9月 | |
1株純資産 | 2023円 | 2361円 | 2685円 | 2998円 |
自己資本比率 | 50% | 51% | 52% | 52% |
総資産 | 3兆7848億 | 4兆3475億 | 4兆8758億 | 5兆3694億 |
自己資本 | 1兆9122億 | 2兆2325億 | 2兆5396億 | 2兆8363億 |
剰余金 | 1兆7982億 | 1兆9504億 | 2兆1632億 | 2兆3268億 |
自己資本比率、剰余金も右肩上がりで、財務も年々良くなっています。
自己資本比率が少ないので、借金が多い印象です。
配当情報
21年 | 22年 | 23年 | |
株価 | 3400円 | 2800円 | 4288円 |
配当金 | 96円 | 139円 | 144円 |
配当利回り | 2.9% | 5% | 3.4% |
一株利益 | 238円 | 345円 | 359円 |
配当性向 | 40% | 40% | 40% |
株価の上昇に伴い利回りは低下傾向です。
配当性向は40%をめどにしているので業績の上向きでさらなる増配に期待できます。
株主還元
利益の40%を配当として出し、60%を超えない限り減配しません。
業績の向上で今後も配当金も増加する可能性が高いです。
高配当株3社比較
業績情報
HC | ソフトバンク | コマツ | |
売上高 | 1兆4250億 | 6兆600億 | 2兆7949億 |
利益 | 805億 | 4066億 | 3042億 |
予想利益 | 1200億 | 4620億 | 3400億 |
利益進捗率 | 67% | 88% | 84% |
ソフトバンク、コマツの利益進捗率が高いです。
通期の業績次第では株主還元に期待できます。
財務比較
HC | ソフトバンク | コマツ | |
時価総額 | 1兆5293億 | 9兆2966億 | 4兆1757億 |
自己資本比率 | 14.7% | 15% | 52% |
剰余金 | 7318億 | 1兆3941億 | 2兆3268億 |
小松の自己資本比率が高く安定的な経営をしています。
ソフトバンクとHCは借金比率が大きいです。
※業界自体が違うので、一概に比較ができません。
配当情報
HC | ソフトバンク | コマツ | |
株価 | 1042円 | 1938円 | 4288円 |
配当金 | 37円 | 86円 | 144円 |
利回り | 3.5% | 4.4% | 3.4% |
一株利益 | 83円 | 98円 | 359円 |
配当性向 | 44% | 87% | 40% |
ソフトバンクの配当利回りが高くおすすめですが、配当性向が87%もあり、減配リスクがあります。
株価の上昇から配当利回りが低下傾向です。
指標判断
HC | ソフトバンク | コマツ | |
PER | 12.5倍 | 19.7倍 | 4兆1757億 |
PBR | 0.91倍 | 3.94倍 | 1.43倍 |
三菱HCのPBRが一倍を割れており、さらなる株主還元に期待ができます。
株主還元
HC | ソフトバンク | コマツ | |
増配 | 4円 | なし | 5円 |
自社株買い | なし | 1000億 | なし |
自社株買い未取得額 | なし | 24年3月末 | なし |
どれがおすすめなのか
無理に投資を行う必要がない
配当利回りが低く、無理に投資を行う必要がありません。
ソフトバンクは4.4%と高配当ラインを維持しているが、配当性向が高く、業績によって減配もあり得るため。