個人投資家に向けて、おすすめできる通信株を3選紹介します。
通信業界の特徴
通信業界とは、電波や回線を使ってサービスを提供します。
身近な物では、スマートフォンの通信回線などがあります。
内需関連銘柄に該当し、時価総額も大きく、暴落に強いです。
利益率が高い、稼ぐ指標、ROEが高いです。
今後も安定的な配当金を得ることができ、高配当株投資を行う上で、ぜひ組み入れたいセクターです。
前提条件
最低投資価格を重視
個人投資家は資金力が無く、最低購入価格の大きな銘柄を買うと、投資比率が多くなりリスクが大きくなります。
最低購入価格の小さな銘柄は順位を高くしています。
配当金投資を基本に長期保有前提
企業の安定性、規模、利回り、投資口価格を評価基準に、安定的に配当金を貰える銘柄に絞ります。
※安定的でも割高な指標判断と出れば、順位は下げています
第3位 NTT日本電信電話(9432)
総合通信の国内大手 資産規模が業界NO1
金融決済サービスが伸びるも、携帯料金の値下げが響く。
DX支援で伸びるNTTデータも貢献し増収増益
8期連続の増配をしている。
NTTグループ持ち株会社、ドコモが主力
固定電話独占、光回線高シェア。海外開拓、提携に主力
2021年第3期 実績
営業収益 8兆9232億 対前年+1852億
営業利益 1兆5397億 対前年+373億
当期純利益 1兆303億 対前年+1992億
海外営業利益率 5.4% 対前年+2.4%
営業収益、営業利益、当期純利益いずれも過去最高
2020年第3期 | 2021年第4期 | |
営業CF | 2兆1055億 | 1兆9346億 |
投資CF | ▲1兆5101億 | ▲1兆4117億 |
財務CF | 1412億 | ▲5845億 |
セグメント別 営業利益
2020年第3期 | 2021年第3期 | |
移動通信事業 | 8,218億 | 7,696億 |
地域通信事業 | 3,892億 | 4,374億 |
長距離・国際通信事業 | 1,204億 | 1,085億 |
データ通信事業 | 1,069億 | 1,671億 |
その他事業 | 808億 | 837億 |
合計 | 1兆5,023 | 1兆5,397億 |
移動通信事業(NTTドコモ)の第3期は対前年比521億のマイナス
通信料の引き下げが響きました。
固定ブロードバンド契約数 2319万4千
移動ブロードバンド契約数(スマートフォン)8421万2千
2021年度通期業績予想
2020年度 実績 | 2021年度 予想 | |
配当金 | 110円 | 115円 |
営業収益 | 11兆9439億 | 12兆1800億 |
営業利益 | 1兆6713億 | 1兆7450億 |
当期純利益 | 9161億8100万 | 1兆1000億 |
海外営業収益率 6.1%
各社別 通期業績予想
営業収益 | 営業利益 | |
ドコモ | 4兆7900億 | 9200億 |
東日本 | 1兆7300億 | 2730億 |
西日本 | 1兆4700億 | 1560億 |
コミュニケーションズ | 1兆750億 | 1380億 |
Ltd | 1兆800億 | 30億 |
データ | 2兆5400億 | 2150億 |
アーバンソリューションズ | 4650億 | 470億 |
今期はNTTデータの業績が好調で、営業利益350億の増加です。
企業情報
総資産 23兆5444億
自己資本 8兆7010億
自己資本比率 36% 標準の範囲
発行株式 36億2201万2千株
時価総額 11兆9000億
営業CF 3兆90億 本業で稼いだお金
現金 9357億 保有している現金
利益剰余金 6兆9739億
有利子負債額 8兆129億
設備投資額 1兆1595億
代表株主
財務大臣 12億6090万株(32.3%)
日本マスター信託口 3億3106万(8.4%)
自社 3億530万(7.8%)
配当情報
一株株価 3486円
一株配当 115円
配当利回り 3.3% 標準の範囲
EPS 306円
配当性向 37% 減配リスクが低い
指標判断
PER 11.22倍 割安
PBR 1.56倍 割高
ROE 13.8% 高い
ROA 4.7% 標準
NTT日本電信電話評価
指標判断では、標準の範囲です。
電話やインターネット回線などのシェアを独占しているので、今後も安定した業績が期待できます。
官公庁や銀行関係のシステムはNTT系列が多いです。
8年連続で増配をしているので、長期保有するのにおすすめです。
第2位 KDDI(9433)
総合通信大手。携帯、光回線を展開
物販など非通信伸ばしライフデザイン企業へ
新しい事業として、電気、事業にも着手しています。
生活動線を支える安心・信頼のネットワークを目指す
5Gエリアの拡大、運用拠点DXを強化
マルチブランド戦略を加え、新たな取り組みを強化
業績ハイライト 1期から3期
2020年度 | 2021年度 | |
売上高 | 3兆9328億 | 4兆138億 |
営業利益 | 8710億 | 8746億 |
対前年比営業利益 +35億
セグメント別 対前年比営業利益 1期から3期
マルチブランド通信ARPU収入 ▲564億
グループMVNO収入+ローミング収入 +634億
ライフデザイン領域 +100億 成長領域
(auでんき、auPAYカード、auスマートパスプレミアム会員数の収益)
ビジネスセグメント +68億 成長領域
NEXTコア事業
コーポレートDX(テレワーク、ゼロトラスト、SaaS)
ビジネスDX(IoT,クラウド)
コア事業
事業基盤サービス(データセンター、コールセンター)
通信サービス(モバイル、固定、従来型ソリューション)
売上高
2020年1期から3期 7259億
2021年1期から3期 7571億
モバイル通信収入とNEXTコア成長領域が貢献
その他
契約件数 au UQmobile povo 3,180万
5G端末 620万台
マルチブランド通信ARPU 4200円
会員数が順調に拡大
2020年12月 | 2021年 12 月 | |
au電気契約数 | 279万 | 324万 |
auPAYカード会員数 | 610万 | 730万 |
auプレミアム会員数 | 1091万 | 1212万 |
企業情報
総資産 10兆8400億
AUファイナンシャルホールディングス
総資産 3兆1700億
時価総額 8兆6544億
発行株式 23億417万9千株
自己資本 4兆9043億
自己資本比率 45.2% 自己資本比率が高い
利益剰余金 4兆6943億
有利子負債 1兆3821億
営業CF 1兆6821億 本業で稼いだお金
現金 8098億 保有している現金
代表株主
京セラ 3億3509万株(14.5%)
日本マスター信託口 3億2668万株(14.1%)
トヨタ自動車 3億1679万株(13.7%)
配当情報
一株株価 4,012円
一株配当 125円
配当利回り 3.1%
EPS 283円
配当性向 44% 標準の範囲
指標情報
PER 13.59倍 標準
PBR 1.83倍 割高
ROE 13.4% 高い
ROA 6% 稼ぐ力が高い
通期業績
2020年度 実績 | 2021年度 予想 | |
配当金 | 120円 | 125円 |
営業収益 | 5兆3125億 | 5兆3500億 |
営業利益 | 1兆373億 | 1兆500億 |
当期純利益 | 6514億9600万 | 6550億 |
KDDI評価
100株以上で3000円相当のカタログギフトが貰えるので、長期保有するのにおすすめです。
安定性を図る指標、自己資本比率が高い。
指標判断では標準の範囲内です。
auが進出している、成長分野の利益が出始めている。
KDDIが今後も成長できるかは、成長分野がカギです。
第1位 ソフトバンク株式会社 (9434)
ソフトバンクグループの傘下でスマートフォンの通信サービスなどを提供する通信業者
ヤフーZOZOなどを買収し、非通信を拡大中
業績ハイライト 1期から3期
2020年度 | 2021年度 | |
売上高 | 3兆8070億 | 4兆1738億 |
営業利益 | 8416億 | 8212億 |
当期純利益 | 4,338億 | 4208憶 |
セグメント別 営業利益
2020年第3期 | 2021年第3期 | |
コンシューマー事業 | 5,751億 | 5,187億 |
法人 | 931億 | 1052億 |
流通 | 312億 | 208億 |
ヤフー・LINE | 1422億 | 1765億 |
合計 | 8,416億 | 8212億 |
通信料値下げによってコンシューマーが減益
法人とヤフー・LINEが増益
コンシューマー事業 売上高
2020年第3期累計 | 2021年第3期累計 | |
モバイル(通信料) | 1兆2,666億 | 1帳2118億 |
ブロードバンド | 2,970億 | 3,043億 |
でんき | 762億 | 1,236億 |
携帯端末 | 4,045億 | 4,687億 |
合計 | 2兆443億 | 2兆1084億 |
通信料値下げの影響があるが、携帯端末の販売禍福により3%増収
スマートフォン累計契約数 2689万
法人事業 売上高
2020年第3期累計 | 2021年第3期累計 | |
モバイル(通信料) | 2,270億 | 2331億 |
固定通信 | 1420億 | 1,404億 |
ソリューション | 1387億 | 1555億 |
合計 | 5078億 | 5289億 |
ソリューションが12%増
デジタルマーケティング データの収集、統合、利用をサポート
セキュリティビジネス
セキュリティ監視、運用代行
ヤフー・LINE事業 売上高
2020年第3期累計 | 2021年第3期累計 | |
コマース | 5,545億 | 6,009億 |
メディア | 2,488億 | 4,656億 |
戦略・その他 | 705億 | 936億 |
合計 | 8738億 | 1兆1601億 |
営業利益 | 1422億 | 1765億 |
物販Eコマース取扱高 | 1兆9513億 | 2兆1797億 |
グループサービス実績
PAYPAYクーポン 1,400万枚
登録ユーザー数 4,500万人
決済回数 26.3億回(前年比14.2億)前年同期比85%増
決済取扱高 3.9兆円(前年比2.3兆)前年同期比73%増
PAYPAY売上高 第3期207億円
PAYPAYあと払い提供開始
決済回数・決済単価の向上 さらなる利用拡大へ
企業情報
総資産 12兆6969億
自己資本 1兆5645億
自己資本比率 12.3% 自己資本比率が低い
利益剰余金 1兆729億
有利子負債 6兆1684億
時価総額 6兆9437億
発行株数 47億8714万5千株
営業CF 1兆3389億 本業で稼いだお金
現金 1兆5848億 保有する現金
代表株主
ソフトバンクグループ 1914億8500万(40%)
日本マスター信託口 263億7300万(5.5%)
JPモルガン 204億4500万(4.2%)
配当情報
株価 1,500円
一株配当 86円
配当利回り 5.7%
EPS 107円
配当性向 80% 利益によって減配もありえる
指標判断
PER 14.1倍 標準
PBR 4.28倍 割高
ROE 32% 高い
ROA 3.9% 標準
通期業績
2020年度 実績 | 2021年度 予想 | |
配当金 | 86円 | 86円 |
営業収益 | 5兆2055億 | 5兆5千億 |
営業利益 | 9707億7千万 | 9750億 |
当期純利益 | 4912億8700万 | 5000億 |
ソフトバンク評価
配当利回りが5%以上と高いです。
配当性向が高く減配リスクはあります。
ヤフー、ペイペイ、ZOZOTOWNなどの認知度の高いグループ企業がある。
ROEが32%と総資産における稼ぐ力が高い
通信業界について
スマートフォン通信料の値下げにより、売り上げが減っています。
市場は飽和傾向なので、他分野に進出しています。
電気、決済サービスなどの成長分野が今後伸びるかどうかポイントです。