個人投資家に向けて、おすすめできる銀行株を4選紹介します。
銀行業は、内需関連銘柄に該当し、時価総額も大きく、暴落に強いセクターです。
莫大な預金を使い、国債や株式に投資を行い、安定的な収益があります。
高配当株投資を行う上で、安定的な配当金を期待できるので、ぜひ組み入れたいセクターです。
銀行業の特徴
個人や法人からお金を集め、お金の必要な個人、法人へ貸出を行い、金利をつけることで、収益を得ます。
個人だと住宅ローン、法人だと設備投資に必要なお金を借りる事があります。
近年は、日銀のマイナス金利政策により、ビジネスモデルの転換に迫られ、手数料ビジネス、株式などのリスク資産にも投資しています
前提条件
最低投資価格を重視
個人投資家は資金力が無く、最低購入価格の大きな銘柄を買うと、投資比率が多くなりリスクが大きくなります。
最低購入価格の小さな銘柄は順位を高くしています。
配当金投資を基本に長期保有前提
企業の安定性、規模、利回り、投資口価格を評価基準に、安定的に配当金を貰える銘柄に絞ります。
※安定的でも割高な指標判断と出れば、順位は下げています。
第4位 みずほフィナンシャルグループ(8411)
3大メガバンクの1つで、みずほ銀行、みずほ信託銀行、みずほ証券を傘下に持ちます。
旧富士、第一観興、日本興業が合併し、みずほ銀行かができました。
One MIZUHO戦略を打出し、
銀行、信託、証券の連携を加速させ利便性を高めています。
強固な地盤基盤がある。
個人の口座開設2400万講座 約5人に一人が持っている。
国内47都道府県全てに展開している。
国内の大企業7割
海外の大企業8割と取引している。
損益の状況
2020年度第3期 | 2021年度第3期 | |
連結粗利益 | 1兆6218億 | 1兆6,992 |
経費 | ▲1兆395億 | ▲1兆293億 |
連結業務純利益 | 6,107億 | 6,845億 |
特別損益 | 695億 | 574億 |
経常利益 | 4,489億 | 4,976億 |
親会社株主純利益 | 3,544億 | 4,786億 |
企業情報
総資産 225兆
純資産 9兆
発行株式 25億3924万9千株
時価総額 3兆7149億 発行株式×株価
自己資本 9兆5238億
自己資本比率 4.2%
利益剰余金 4兆7124億 会社の貯金
営業CF 16兆6132億 本業で稼いだお金
現金 46兆9813億 保有している現金
貸出金 83兆
有価証券 40兆
預金 148兆 個人法人が銀行に預けているお金
格付け
R&I A+
JCR AA-
ムーディーズ A1
S&P A-
Fitch A-
指標判断
PER 7.36倍 割安
PBR 0.4倍 割安
経費率 60% 経費率が低い
※経費率とは、業務粗利益に対する経費の比率で、 低いほど効率性が高いことを示しています。
ROE 5.6% 稼ぐ力が高い
ROA 0.2% 標準
配当情報
株価 1,539円
一株配当 80円
配当利回り 5.1% 高配当
EPS(一株純利益)225円 当期純利益÷発行株式
配当性向 40% 減配リスクが低い EPS÷一株配当
業績サマリー
2020年3月期 実績 | 2021年3月期 実績 | 2022年3月期 予想 | |
配当情報 | 75円 | 75円 | 80円 |
売上高 | 3兆9867億 | 3兆2180億 | 3兆2084億 |
経常利益 | 6378億7700万 | 5363億600万 | 6787億4300万 |
当期純利益 | 4485億6800万 | 4710億2千万 | 5300億 |
グループ会社の収益
2020年度第3期 | 2021年度第3期 | |
みずほ銀行 | 2,658億 | 2,904億 |
みずほ信託銀行 | 262億 | 324億 |
みずほ証券 | 609億 | 525億 |
アセットマネジメント | 105億 | 123億 |
みずほフィナンシャルグループ評価
配当利回りが5.1%と高配当
投資口価格が10万円代と投資しやすい。
4つの格付け会社から評価されている。
経費率、ROEが銀行業の中でも高い。
システム障害の問題が多発しており、法人口座の預金額が減少となった。
銀行としての信用に欠ける問題があったので、銀行セクター、おすすめの順番で4位とさせていただきました。
第3位 ゆうちょ銀行(7182)
2007年に日本郵政(郵便、銀行、保険事業をしていた)から民営化され、ゆうちょ銀行ができました。
近年は国債主体の投資から外国債や未公開株の取引などリスク資産にも投資しています。
ゆうちょ銀行業績
損益の状況 (億円)
2020年度第3期 | 2021年度第3期 | |
連結粗利益 | 1兆416億 | 1兆525億 |
経費 | 7591億 | 7485億 |
連結業務純利益 | 2824億 | 3039億 |
臨時損益 | 314億 | 905億 |
経常利益 | 3139億 | 3945億 |
親会社株主純利益 | 2263億 | 2876億 |
ROE | 3.29% | 4.1% |
経費率※ | 71.15% | 68.85% |
資金利益・その他
2020年度第3期 | 2021年度第3期 | |
国内業務部門 | 3685億 | 3216億 |
国際業務部門 | 3347億 | 5904億 |
資金利益合計 | 7032億 | 9120億 |
営業経費 | 7569億 | 7456億 |
役務取引当利益 | 977億 | 952億 |
外債投資信託、プライベートエクイティファンドの収益が伸びたことにより、9120億の収益
資産運用の状況
2021年3月末 | 2021年12月末 | |
国債 | 50兆4934億(22.8%) | 49兆3470億(21.8%) |
地方債・車載 | 16兆5225億(7.4%) | 17兆7431億(7.8%) |
外国証券 | 71兆1672億(32.3%) | 73兆7392億(32.4%) |
預け金 | 60兆6670億(27.5%) | 59兆3768億(26.1%) |
合計 | 220兆5954億 | 227兆275億 |
資金運用利回り | 0.55% | 0.65% |
業績予想
2020年3月期 実績 | 2021年3月期 実績 | 2022年3月期 予想 | |
配当金 | 50円 | 50円 | 47円 |
売上高 | 1兆7995億 | 1兆9467億 | 1兆9131億 |
経常利益 | 3791億3700万 | 3942億2100万 | 4850億 |
当期純利益 | 2734億3500万 | 2801億3千万 | 3500億 |
企業情報
2021年3月末 | 2021年12月末 | |
総資産 | 223兆8475億 | 230兆1299億 |
純資産 | 11兆3621億 | 11兆3024億 |
貯金残高 | 189兆5000億 | 193兆9000億 |
自己資本比率 | 15.53% | 15.83% |
時価総額 3兆5020億 発行株式×株価
発行株式 37億4954万5千株
営業CF 9兆4312億 本業で稼いだお金
現金等 60兆7044億 保有している現金
総資産 230兆1299億 全ての資産
自己資本 11兆4504億
自己資本比率 5%
利益剰余金 2兆2945億 会社の貯金
配当情報
株価 1012円
一株配当 47円
配当利回り 4.6% 高配当
EPS(一株純利益)74円
当期純利益÷発行株式
配当性向 66.9% 減配リスクがある EPS÷一株配当
格付け
ムーディーズ A1
S&P A
指標判断
PER 10.83倍 割安
PBR 0.33倍 割安
経費率 68.85%
※経費率とは、業務粗利益に対する経費の比率で、 低いほど効率性が高いことを示しています。
ROE 3.1% 標準
ROA 0.2% 標準
ゆうちょ銀行評価
指標判断出は割安水準です。
配当利回りが4.6%と高配当
株主優待500株で3,000円分のカタログギフトが貰える。
プライム市場に残る為、2025年を目途に株主構成割合を日本郵政50%にする(現在89%)
→大量の株式が売りにだされます。よって株価の下落が来る可能性があります。
配当性向が高く、減配のリスクがある。
投資口価格が10万円代と投資しやすい。
第2位 三井住友フィナンシャルグループ(8306)
3大メガバンクの一角
2001年に住友グループの住友銀行と、三井グループのさくら銀行が合併して誕生しました。
効率性がトップクラスでの経営をしていることです。
経費率がメガバンクの中でも、低いと言われています。
今後脱炭素関連に5000億円を出資するなど、ESG投資のニーズにも対応していく。
損益の状況 1期から3期まで
21年度 1~3期 | 前年同期比 | |
連結粗利益 | 2兆1,821億 | +1,117 |
営業経費 | ▲1兆3,305億 | ▲511 |
連結業務純益 | 9,056億 | +950 |
与信関係費用 | ▲1,577億 | ▲771 |
株式等損益 | 1,347億 | +620 |
経常利益 | 8,674億 | +2,725 |
親会社純利益 | 6,248億 | +1,909 |
ROE | 8.6% | +2.5% |
企業情報
総資産 241兆3418億3100万 全ての資産
自己資本 12兆3001億
自己資本比率 5.1%
利益剰余金 6兆8098億 会社の貯金
時価総額 5兆4314億
発行株式 13億7436万2千株
営業CF 18兆7959億 本業で稼いだお金
現金 66兆8112億 保有している現金
貸出金
国内店 28兆円 海外 57兆円
貸出金利回り 0.84%
預金残高 172.5兆円
国内 56.2兆円 法人 116.3兆円
与信関係費用 1,577憶円
有価証券
不良債権残高 1兆760億
国内株式 3兆6254億
国内債券 17兆3404億
外債 12兆549億
配当情報
株価 3,964円
一株配当 210円
配当利回り 5.2% 高配当水準
EPS(一株配当)519円
当期純利益÷発行株数
配当性向 50% EPS÷一株配当
格付け
R&I A+ (安定的)
JCR AA- (安定的)
ムーディーズ A1 (安定的)
S&P A- (安定的)
Fitch A- (ネガティブ)
指標判断
PER 8.1倍 割安
PBR 0.44倍 割安
経費率 61% 経費率が低い
※経費率とは、業務粗利益に対する経費の比率で、 低いほど効率性が高いことを示しています。
ROE 5.4% 稼ぐ力が高い
ROA 0.3% 標準の範囲
業績サマリー
2020年3月 実績 | 2021年3月 実績 | 2022年3月 予想 | |
配当情報 | 190円 | 190円 | 205円 |
売上 | 5兆3143億 | 3兆9023億 | 4兆11億 |
経常利益 | 9320億6400万 | 7110億1800万 | 1兆231億 |
当期純利益 | 7038億8300万 | 5128億1200万 | 6700億 |
三井住友フィナンシャルグループ評価
配当利回りが5.2%と高配当
5つの格付け会社から評価されている。
投資価格が40万円以上と高い!
経費率が銀行業の中で一番効率がよい。
第1位 三菱UFJフィナンシャルグループ(8306)
海外にも積極的に進出しており、モルガンズと資本提携を結んでいます。
業界一位の売上高、貯金残高です。
損益サマリー
2020年1期から3期 | 2021年1期から3期 | |
連結粗利益 | 2兆9,422億 | 2兆8508億 |
営業経費 | 1兆9,692億 | 2兆0,178億 |
業務純益 | 9,730億 | 9,330億 |
与信関係費用 | ▲3,436億 | ▲272億 |
株式等損益 | 727億 | 1,948億 |
経常利益 | 8,406億 | 1兆3,936億 |
親会社純利益 | 6,070億 | 1兆703億 |
ROE | 5.9% | 9.93% |
企業情報
総資産 360兆4446億
純資産額 18兆6232億
自己資本 17兆7998億
自己資本比率 4.9%
利益剰余金 11兆8214億 会社の貯金
時価総額 8兆6232億 株価×発行株数
発行株数 135億8199万5千株
営業CF 34兆9049億 本業で稼いだお金
現金 102兆9807億 保有している現金
預貸金利回り 国内 0.75%
貸出金 106兆9000億
預金 211兆4000億
格付け
R&I A+
JCR AA-
ムーディーズ A1
S&P A-
Fitch A-
配当情報
株価 725円
一株配当 28円
EPS(一株純利益)83円
当期純利益÷発行株数
配当利回り 3.8% 標準の範囲
配当性向 41% EPS÷一株配当
指標判断
PER 8.72倍 割安
PBR 0.52倍 割安
経費率 68.3% 標準
※経費率とは、業務粗利益に対する経費の比率で、 低いほど効率性が高いことを示しています。
ROE 4.7% 標準
ROA 0.3% 標準
業績サマリー
2020年3月 実績 | 2021年3月 実績 | 2022年3月 予想 | |
配当情報 | 25円 | 25円 | 28円 |
売上 | 7兆2990億 | 6兆253億 | 6兆93億 |
経常利益 | 1兆2357億 | 1兆536億 | 1兆6143億 |
当期純利益 | 5281億5100万 | 7770億1800万 | 1兆1629億 |
三菱UFJフィナンシャルグループ評価
銀行業の規模間では最大のメガバンクである
時価総額 8兆6232億 総資産360兆4446億 預貯金額211兆円
投資口価格が7万円代と投資しやすい。
5つの格付け会社から評価されている。
海外にも事業展開していて利益を出している。
今期、米国の利上げがあれば、三菱モルガンズを通して、さらに稼ぐ事ができます。
与信費用の減少などで、業績を修正。
今期は親会社の利益が1兆円を越す予定であり、稼ぐ力が高い。
銀行株投資注意点
金利の変化に注意
銀行株は、金利連動株と呼ばれています。
金利が上がると業績が上がり、金利が下がると業績が下がります。
長期金利が下がると、銀行の利ざやが縮小。
長期金利が上がると、銀行の利ざやが改善します。
近年は世界の銀行と金利連動株となっています。
景気の影響を受けやすい
景気が良いと銀行からお金を借りる人が増えるので、プラス材料です。
逆に景気が悪いと、銀行からお金を借りる人が減るので、マイナス材料です。
おすすめ銀行4選を動画で解説してみましたので、こちらもぜひご覧ください。