超高配当株!日本郵船の業績を解説します‼
海運株は今期も爆益予想で前年よりもさらに稼ぎそうです。
日本郵船
海運で国内首位
コンテナ船は18年事業統合 ONEに38%出資
近年は物流量の増加、コンテナ船の運賃が高騰していることから業績が好調です。
会社情報
業種 海運業
決算期 3月
設立 1949年
時価総額 1兆4971億 業界1位の規模
株式数 1億7005万5千
総資産 3兆5048億
自己資本 1兆9835億
利益剰余金 1兆5277億
有利子負債 6343億
投資主
日本マスター 2793万株 16.4%2億7930万
カストディ 970万株 5.7%
ステートストリート 454万株 2.6%
三菱重工業 307万株 1.8%
東京海上日動 231万株 1.8%
日本と外国の投資機関が投資しています。
格付け
JCR A ポジティブ
R&I A- ポジティブ
Moodys Ba1 安定的
標準的な格付けです。
業績情報
セグメント別利益
21年1期 | 22年2期 | 増減数 | |
定期船 | 2904億 | 5670億 | +2766億 |
航空運送 | 330億 | 440億 | +110億 |
物流 | 284億 | 371億 | +87億 |
不定期専用線 | ▲523億 | 194億 | +717億 |
定期船(ONE) 5670億 一番の稼ぎ頭
前年同期比では平均運賃水準は大幅に上昇
コンテナ滞留に伴う、付帯収入が増加
運賃の下落が懸念事項
インフレにより輸送需要の減少も見られる
航空運送 440億 飛行機で運ぶ
半導体関連の輸送需要が収支を押し上げ
景気減速、荷動きの減少が見られる。
物流 371億 トラックで運ぶ
北米を中心に一般消費財の活発な荷動きが継続し、好調に推移。
不定期専用船 1194億
荷
自動車輸送 輸送台数は前年同期比で増加
ドライバルク 好市況のタイミングで契約し支えられ、業績は堅調。
→契約が切れるタイミングで利益を取れるのかは未知数。
エネルギー 活発な荷動きにより、前年同期比で大きく躍進。
第二四半期決算
21年上期 | 22年上期 | 増減 | |
売上高 | 1兆513億 | 1兆3658億 | +3144億 |
営業利益 | 1179億 | 1633億 | +454億 |
経常利益 | 3972億 | 7653億 | +3680億 |
当期純利益 | 4113億 | 7060億 | +2947億 |
前年を上回る好業績です。
売上高 1兆3658億(3144億増収)
不定期専用船事業
自動車輸送における輸送台数の増加
好況下での輸送契約獲得(1,594億円 増収)
物流事業 – 運賃水準上昇(971億円 増収)
経常損益(3680億増収)
ライナー&ロジスティクス事業 日本郵船のメイン
2Qには荷動きの減少が見られるも、引き続き高い利益水準を確保(2,964億円 増益)
不定期専用船事業
ドライバルクの時機を捉えた好況下での輸送契約獲得
自動車輸送における輸送需要の変化への柔軟な対応(717億円 増益)
為替変動による増益影響(為替レート:上期 ¥131.56 前年同期¥109.90)
為替差益 177億
円安により、667億増収
燃料油価格増加 78億のマイナス
定期船(ONE) 2260億のプラス
当期純利益 7060億(2947億増益)
通期業績
21年3月 | 22年3月 | 23年3月予想 | |
売上 | 1兆6084億 | 2兆2807億 | 2兆7000億 |
営業利益 | 715億 | 2689億 | 2700億 |
経常利益 | 2153億 | 1兆31億 | 1兆1100億 |
当期純利益 | 1392億 | 1兆91億 | 1兆300億 |
当期純利益1兆円超えを予想
2022年からコロナによる需要の増加、海運運賃の上昇により大幅な増益となっています。
主に合同出資会社ONEの業績が好調
今後どうなるかは未知数
稼ぎ頭を見つけられるのかがポイントです。
通期業績上方修正
売上高 2兆50000億→2兆7000億
不定期船 1140億
ライナー&ロジスティクス 950億
経常利益 1兆400億→1兆1100億
定期船(ONE) 450億
不定期船 260億
当期純利益 9600億→1兆300億
中間配当 1000円→1050円に増配
配当金
21年3月 | 22年3月 | 23年3月予想 | |
株価 | 3300円 | 3400円 | 3000円 |
配当金 | 66円 | 483円 | 510円 |
利回り | 2% | 14% | 17% |
合同出資会社ONEの業績好調に伴い、2022年から配当金が大幅に増配しました。
現在も利回り17%程度は狙えます。
海運業は利益の出しにくい体質なので、今後この配当金が出るのかは未知数です。
海運3社比較
日本の3大海運会社を比較してみました。
商船三井 | 日本郵船 | 川崎汽船 | |
時価総額 | 1兆1747億 | 1兆4971 | 7331億 |
当期純利益 | 7900 | 1兆300億 | 7000 |
現在 | 6015 | 7060 | 5654 |
利益進捗率 | 76 | 68 | 80 |
自社株買い | なし | なし | 1000 |
取得期間 | なし | なし | 23年3月まで |
信用倍率 | 3.25 | 4.64 | 5.78 |
格付け | 3 | 3 | 1 |
自己資本比率 | 52 | 62 | 74 |
利益剰余金 | 1兆4854億 | 1兆8904億 | 1兆2863億 |
時価総額
日本郵船の規模が一番で投資家からも期待されています。
時価総額=株価×発行株数
当期純利益
日本郵船の1兆円超えです。
規模も利益も日本郵船一番です。
利益進捗率
川崎汽船の進捗率が高いです。
進捗率が高いほど業績の上方修正があり、配当金や株価が上昇する可能性があります。
自社株買い
川崎汽船が1000億の自社株買いを行います。
株価の上昇が期待できます。
信用倍率
商船三井の倍率が一番低いです。
信用取引における買い残高÷売り残高によって求められます。
倍率が1倍に近づくほど株価も上昇しやすくなり、1より上がれば株価が下がりやすくなります。
格付け
川崎汽船のみ格付けが1つです。
自己資本比率
川崎汽船の自己資本比率が高く安定感があります。
自己資本が高いほど、企業の安定感があります
利益剰余金
日本郵船の剰余金が一番多いです。
企業の資産が多いほど安定感があります。
配当金
商船三井 | 日本郵船 | 川崎汽船 | |
株価 | 3245 | 2934 | 2579 |
EPS | 2186 | 2026 | 2630 |
配当金 | 500 | 510 | 200 |
利回り | 15 | 17 | 7.75 |
配当性向 | 22 | 25 | 7.6 |
日本郵船の利回りが17%あります。
注意 この利回りが今後続くのかは不確定です。
合同出資会社ONEの業績による。
指標判断
商船三井 | 日本郵船 | 川崎汽船 | |
PER | 1.5 | 1.4 | 1 |
PBR | 0.63 | 0.61 | 0.45 |
ROE | 42% | 42% | 45% |
ROA | 22.3% | 26% | 32% |
PER
川崎汽船が割安です。
株価収益率と呼ばれ低いほど割安です。
PBR
川崎汽船が割安です。
株価純資産倍率と呼ばれ、会社の資産と現在の株価の比較で1倍を基準に判断します。
ROE
川崎汽船が効率よく稼いでいます。
自己資本利益率と呼ばれ、自分のお金でどれだけ利益を稼げているかを図る指標です。
ROA
川崎汽船が効率よく稼いでいます。
総資産利益率と呼ばれ、自分と他人のお金でどれだけ利益を稼げているかを図る指標です。
指標判断では、川崎汽船が一番割安で稼ぐ力が高いです。
キャッシュフロー
商船三井 | 日本郵船 | 川崎汽船 | |
営業CF | 1715億 | 2954億 | 1458億 |
投資CF | ▲570億 | ▲1424 | ▲271億 |
財務CF | ▲1190億 | ▲2608億 | ▲843億 |
現金 | 1032億 | 1296億 | 2935億 |
営業活動CF
日本郵船が本業で一番稼いでいます。
本業による収入と支出の差額 プラスが多いほど本業が順調と判断します。
投資活動CF
日本郵船の投資額が一番多いです。
マイナスが多いほど事業に使っている額が多く、株や債券などを売ればプラスになります。
財務CF ▲1兆2155億
日本郵船の借金額が一番多いです。
金融機関からの借りた額を表します。
プラスの場合は借りた額が多く、マイナスの場合は返済した額が多いとなります。
現金
川崎汽船の現金保有が一番多いです。
プラスが多いほど資金繰りが安定しています。
全体的に日本郵船の規模が一番大きく将来の投資比率も高いです。
リスク要因
世界的な景気の減速
→海運での荷物を運ぶ量が減少するため
運賃の下落
→売り上げの減少
インフレによる需要の減少
→物価が高くなり物が売れなくなる
本業での利益割合が少ない
→合同出資会社ONEの業績に依存している
リスク要因が大きい銘柄です。
投資資金と相談して100株程度持つのがおすすめです。