業績が良くない、建物が劣化したが、修繕費を払えない、後継者不足などで経営できない温泉施設を対象とし、経営権を買い取り、物件を取得しています。
買い取った物件のバリューアップ工事を行い大江戸温泉として、運営しています。
よって、建物は築年数が高い物件が多く、NOI利回りも高い物件が多いです。
大江戸温泉リート投資法人特徴
資産規模 360億8200万
物件数 14物件
マスターリース期間 20年
総客室数 1,369室
平均客室稼働率 50.7%
1口あたりNAV 114,089円
含み益 58億
有利子負債総額 140億6900万
利益剰余金 3億9260万
現金及び預金 24億7552万
メインスポンサー
大江戸温泉グループ
34物件あり、内14物件をREITに売却 高い固定賃料がある。
メインターゲット 国内客 シニア層 車で2時間から3時間の距離、県内客が多い
大江戸モデル
1 身近な非日常を提供するサービス
施設ごとに特色ある温泉はもちろん、100食以上のバイキング料理、館内エンターテインメント、温泉以外にも何度でも楽しめるサービスを提供する。
2 便利で安心な立地
地方の有名温泉に立地し、大都市圏でも2~3時間でアクセルできる好立地です。
人口が密集した、都市部を離れ、郊外にある自然に囲まれた温泉地で安心、安全に楽しめる。
3 独自のチェーンオペレーション
自社チャンネルによるマーケティング展開や会員システムなど、最適な集客施策を実施。
食材や備品の集中購買方式の採用、原価管理、効率的なスタッフ配置など施設運営の合理化、効率化によるお手頃な価格を実現しています。
リピート客からの高い支持
高品質なサービスとお手頃価格を両立させた大江戸モデル 平日はシニア層,週末はファミリー層を中心にしている。
安・近・短の余暇活用
手軽でリーズナブルな余暇活用は、手ごろなレジャーを楽しみたいというというニーズと合致します。
投資対象
温泉・温浴関連施設を対象
例
アミューズメント、スポーツ、エンターテインメント、宿泊、飲食、美容、健康
わくわくするような「コト消費」ができる複合施設。
代表投資家
名称 | 所有者投資口数 | 投資口割合 |
マスタートラスト | 33,406口 | 14.19% |
カストディ銀行 | 15,968口 | 6.78% |
野村信託銀行 | 11,058口 | 4.62% |
大江戸温泉物語 | 9,246口 | 3.92% |
決算サマリー
第7期 2019年11月 | 第8期 2020年5月 | 第9期 2020年11月 | 第10期 2021年5月 | 第11期 2021年11月 | |
営業収益 | 14億4千万 | 14億3300万 | 13億5800万 | 13億4800万 | 13億4400万 |
営業利益 | 6億9600万 | 6億7800万 | 5億9400万 | 5億9300万 | 5億8900万 |
当期純利益 | 5億6500万 | 5億4500万 | 4億6600万 | 4億5900万 | 3億9200万 |
総資産額 | 386億4千万 | 383億2700万 | 374億2800万 | 371億2200万 | 369億2600万 |
投資口価格 | 95,000円 | 65,000円 | 69,000円 | 81,000円 | 67,000円(2月現在) |
分配金 | 2,415円 | 2,328円 | 1,983円 | 1,952円 | 1,667円 |
利回り | 2.5% | 3.5% | 2.8% | 2.4% | 2.4% |
その他
第7期 2020年11月 | 第8期 2020年5月 | 第9期 2021年11月 | 第10期 2021年5月 | 第11期 2021年11月 | |
有利子負債額 | 155億5800万 | 153億1900万 | 144億5700万 | 142億7100万 | 140億6900万 |
発行口数 | 235,347口 | 235,347口 | 235,347口 | 235,347口 | 235,347口 |
1口あたり純資産額 | 90,110円 | 90,011円 | 89,666円 | 89,622円 | 89,320円 |
1口あたり当期純利益 | 2,403円 | 2,316円 | 1,983円 | 1,952円 | 1,668円 |
自己資本比率 | 54.9% | 55.3% | 56.4% | 56.8% | 56.9% |
減価償却費 | 4億3300万 | 4億3800万 | 4億4400万 | 4億4900万 | 4億5200万 |
資本的支出額 | 1億7800万 | 1億6900万 | 1億7500万 | 9900万 | 1億4600万 |
賃貸NOI | 13億1700万 | 13億500万 | 12億1200万 | 12億2千万 | 12億2200万 |
FFO | 9億9800万 | 9億8300万 | 8億9500万 | 9億800万 | 8億4400万 |
1口あたりFFO | 4,244円 | 4,178円 | 3,803円 | 3,860円 | 3,589円 |
LTV | 40.3% | 40% | 38.6% | 38.4% | 38.1% |
客室利益
第8期 | 第9期 | 第10期 | 第11期 | |
ADR | 27,220円 | 30,512円 | 29,889円 | 27,330円 |
RevPAR | 15,215円 | 15,835円 | 8,398円 | 13,856円 |
ADR(アベレージ、デイリー、レイト)
客室平均単価=売り上げ合計額÷客室数
RevPAR=客室稼働率(OCC)×客室平均単価(ADR)
ADR、RevPARもホテルリートに関しては重要な指標なので投資をする上で必ず見て置いたほうがいいです。
出資の状況
第9期 2021年11月 | 第10期 2021年5月 | 第11期 2022年11月 | |
発行投資口 | 235,347口 | 235,347口 | 235,347口 |
出資総額 | 206億5300万 | 206億5300万 | 206億5300万 |
投資主数 | 19,352人 | 19,296人 | 18,208人 |
トピックス
大江戸温泉物語 長崎ホテル清風荘を売却
負債圧縮と手元資金の確保、資産の流動性があると示した。
今期は物件を売却し、負債比率を少なくする手元資金を確保 含み益もあり、
稼働率も好調物件だったが,売却を決定 16億4千万で売却
これ以上、物件の売却の予定はない。
今後について
当面、変動賃料分は期待できない。
第12期、第13期は変動賃料が発生しない想定をしている。
第10期は緊急事態宣言に伴い、休業し稼働率の低下があったが、第11期は平均客室稼働率50.7%と回復基調となった。
日本人の温泉需要は世代を問わず、今後も続くと思われる。
「温泉旅行」が行ってみたい旅行タイプ1位になり、温泉での癒しや楽しみといった体験型の消費が高まっている。
コロナ後においても、変わらない消費者ニーズになるとみている。
次期の予想
次回の予想分配金 1,585円
物件売却により、減収減益
コロナが終われば元の水準に戻る予定 コロナを乗り切り、成長軌道に乗せたい
大江戸温泉物語の大株主変更
米投資ファンド ベインキャピタルが米投資ファンドローン・スターグループに全株式を売却
よって、大江戸温泉リートの資産運用会社が変更になった。
合同会社 OOM インベストメンツに変更
新しい株主に変更になったが、今の所目立った変更点はなし
大江戸温泉グループの固定賃料の変更はなし。
指標判断
NAV倍率 0.62倍
割安と判断
NAV=純資産額-保有不動産簿価+保有不動産鑑定額
NAV倍率=投資口価格÷NAV
倍率が1を下回るほど割安だと判断できます。
株で例えると、PBRと同じです。
LTV 38.1%
負債比率が低いと判断
低いほど負債比率が小さく、負債余力があります。
LTV=有利子負債÷資産額
45%を超えると負債比率が高いと判断します。
リート全体の目安は50%前後と捉え、低いほど取得余力があると判断できます。
FFO倍率 18.66倍
割安と判断
FFO倍率=株価÷1口あたりFFO
FFO=当期純利益+減価償却費-不動産等売却損益
低いほど市場評価が低く、割安と判断します。
35倍を超えると割高と判断します。
株で例えると、PERと同じです。
NOI利回り 6.8%
不動産利回りが高いと判断
NOI利回り=NOI(家賃収入-経費-空室による損失)÷取得価格×100
NOI利回りが大きいほど収益性が高いです。
5%を基準に高いほど収益力があると判断します。
大江戸温泉リート投資法人評価
プラス材料
指標判断では、NAV倍率、FFO倍率ともに割安水準である。
負債比率もリートの中では低い方である。
物件を売却するなど,今後の対策をとっている。
日本人の温泉需要はこの先もなくならないと考えられる。
マイナス材料
コロナの影響がどの程度か不透明
大江戸温泉物語の大株主の方針が不透明
ホテル特化型リートは外部の要因に左右されやすい。
上記の点から投資はまだ早いと判断します。
大江戸温泉リート投資法人を動画でも解説してみましたので,こちらもぜひご覧ください‼